漫画ばかり読んでいます。

まんがとごはんとふとんがあれば。

8月6日に読んでおきたい名作。山岸凉子『夏の寓話』とこうの史代『夕凪の街 桜の国』

今日は8月6日、広島平和記念日ですね。

小学生低学年の頃から興味を持って、『はだしのゲン』『アドルフに告ぐ』『黒い雨』『ひめゆりの塔』『アメリカひじき・火垂るの墓』『ガラスのうさぎ』『かわいそうなぞう』『ふたりのイーダ』『おとなになれなかった弟たちに…』『東京大空襲-昭和二〇年三月十日の記録』『永遠の0』『竹林はるか遠く』『終わらざる夏』など、第二次大戦に関する漫画や本をいろいろ読んできました。

山岸凉子『夏の寓話』

その中でも、山岸凉子の『夏の寓話』は忘れられない作品です。

わたしが読んだのは、朝日ソノラマサンコミックス版『天人唐草』に収録されていたものです。


主人公は大学生の男の子。
夏休みに親戚の留守番を頼まれてしまい、しぶしぶH市に出かけます。
留守番にも飽きてきた頃、近所の公園にいつもひとりでいる少女に声をかけ、交流が始まります。
そしてある夜に、女の子と花火をしたとき……。


途中まで、何も気づかず読んでいました。
そう、この物語の舞台H市は、広島市なのです。

とても短い物語ですが、心に響く短編です。

見開きのページがあるのですが、あのページを開いたときの衝撃は忘れません。

文春文庫ビジュアル版『天人唐草』にも収録されていますので、ぜひ読んでみてください。
表題作はもちろん、『夏の寓話』以外の収録作品も、いつか紹介したい逸品揃いです。

こうの史代の『夕凪の街 桜の国』

ヒロシマをテーマにした作品としては、こうの史代の『夕凪の街 桜の国』も、わたしが解説するまでもない名作です。


原爆投下の広島を生き抜いて、生をつないだ主人公。
彼女がその後の10年間、何を想って生きて来たか。
川べりを走りながらの回想、そしてラストシーンでのモノローグが、声も出ないほどの秀逸さです。

この2作品を、8月6日に読んでおきたい名作漫画とさせていただきます。


最後に、『夏の寓話』に出てくる詩を。

扉をたたくのはあたし
あなたの胸にひびくでしょう
小さな声が聞こえるでしょ
あたしの姿は見えないの


10年前の夏の朝
あたしは広島で死んだ
そのまま6つの女の子
いつまでたっても6つなの


あたしの髪に火がついて
目と手が焼けてしまったの
あたしは冷たい灰になり
風で遠くへとび散った


あたしはなんにもいらないの
だれにもだいてもらえないの
紙切れのように燃えた子は
おいしいお菓子も食べられない


扉をたたくのはあたし
みんなが笑って暮らせるように
おいしいお菓子が食べられるように
扉をたたくのはあたし
あなたの胸にひびくでしょ



「死んだ女の子」
ナジム・ヒクメット(訳詩:飯塚弘)


……いつでもどこでもだれもが平和に暮らせるといいのに。


ほいたら、バイぜ!

広告を非表示にする